
ファイバーポストコアとは
コアって何?
神経を抜くなどして、根の治療をした後の歯にクラウンをかぶせる場合(いわゆる差し歯です)、通常はコアという土台を歯の根に差し込んでから、その上にクラウンをかぶせます。これは、神経を抜いた歯は破折しやすくなるため、歯を補強するという目的があります。
また、虫歯が進行したため、神経を抜いたような場合は、残存している歯の量が少ないため、虫歯によって喪失してしまった歯の体積を回復する目的もあります。

クラウン(かぶせもの)100%セラミックのオールセラミッククラウン、金属にセラミックを焼き付けたセラミックメタルクラウン、樹脂(レジン)を金属に焼き付けたレジン前装クラウンなどがあります。
保険治療適用の土台は、「メタルコア」と呼ばれ、パラジウムや銀などの金属が主流です。メタルコアは廉価ですが、デメリットもあります。
*硬すぎるため、金属のくさび効果により歯が割れてしまうことがある。
( 歯が割れてしまった場合には、高確率で抜歯となります )
*将来歯肉が下がった場合、歯茎から金属が透けて見えてしまうことがある。
*オールセラミッククラウンをかぶせる場合には、中の金属の色が透けてしまうので仕上がりが綺麗にならない可能性があります。
これらのデメリットを改善できる「ファイバーポストコア」
セラミッククラウンと歯肉の間が黒ずんで見える、いわゆる “ブラックマージン” にならない目的で開発されたのがファイバーポストコアです。従来のメタルコアでは変色しやすい金属が使用されていたため、黒ずんで見える原因のひとつでした。ファイバーポストコアは白透明色のレジンで、これを歯と結合させて使用することにより、将来歯肉とセラミッククラウンの境目が黒ずむことを防ぎます。
すでにメタルコアが入っている歯も、従来の変色したメタルコアの土台を除去して、ファイバーポストに交換することが可能です。(歯の質によっては、交換できない場合があります。)
ファイバーポストとは
ケイ酸塩ガラス 77 %(重量比)をメタクリル樹脂に含浸・重合させたグラスファイバー製のピンになります。
このピンの表面を表面処理し、歯の色に近似したグラスファイバー強化型樹脂(レジン)と結合させたものがファイバーポストコアです。

ファイバーポスト

完成したファイバーポストコア

口腔内でのファイバーポストコア

口腔内でのメタルコア
ファイバーポストのメリット1「光の透過性」

ファイバーポストコアは光の透過性が象牙質にきわめて近く、天然歯質に近似した色をもっています。このため、光を当てると、中から輝く自然感のある色調が再現できます。オールセラミッククラウンをかぶせる場合は、ファイバーコアを併用することで、透明感をもった美しく、自然な仕上がりになります。
一方、メタルコアを使用した歯にオールセラミッククラウンをかぶせると、光の透過性がないため、セラミックがくすんだ陰のある色調になってしまいます。

インプラントの場合も同様に最近では白いジルコニアアバットメント(インプラント本体とクラウンを連結するもので、天然歯を差し歯にするときのコアと同じ働きをしています)開発されました。これを使用することにより、オールセラミッククラウンをかぶせた場合、光の透過性が増して、より審美的になります。
※ ジルコニアアバットメントは、インプラント治療において追加オプションとなります。
ファイバーポストのメリット2「歯へのやさしさ」

メタルコアは硬すぎるために、歯根破折の原因となることがあります。ファイバーポストコアは適度な弾力性があり、衝撃を吸収するので、歯根破折が少なくなります。歯にやさしい材料です。
金属アレルギーの患者様にもお勧めです。
※ ファイバーポストコアは保険外治療になります。




